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コラム

【エンジニアに多く見られる傾向】
①否定からのスタート:与えられた命題に対して、否定と良くないのかの根拠を説明することに時間をかけています。
リスクを最小限に抑えることは重要ですが、「できません」「厳しいしい」という否定の言葉は、マイナスな印象を与えてしまいやすく、抜本的な変革や新規事業の展開を阻害し、長期的な低下を招く可能性があります。
②独善的な判断:先の例は一見、事実にもとづいているように見えますが、その先に起こる可能性を自分の経験だけで推測しているので、説得力に欠けます。話の内容に説得力を持たせるためには根拠が必要ですが、それが自分の感覚にもとづくあやふやな内容では、解釈も人それぞれに異なる可能性があり、特に合意形成を図る場では望ましくありません。
③マイナス要素を優先:見込まれるリスクと利益を天秤にかける時、リスク目体の規模や影響度に重点を置いて調査を進めてしまうと、どうすれは少しでも前に進めるかということより、現状維持のほうが良いのでは、という思考が先行してしまい、相手が求める方向性と不一致が起きてしまうケースがあります。
④肯定からのスタート:まず、話の冒頭で「できます」と肯定し、その後に「ただし・・・・・」と前提や条件の説明を続けることにより、マイナスの印象を与えることを回避しながら、組織としての実現可能性と最大を追求します。併せて、代替案まで提示すれば、協力姿勢を示すこともできます。相手に「やってみたい」「やれそうな気がする」と思わせる話法が、ビジネスリーダーには重要です。
⑤客観的事実にもとづいた示唆:先行事例などの事実と合わせて、自らの意見を伝えることで、相手に納得してもらいやすくなります。「こうなる気がする」ではなく、「過去がこうだったので、こうなります」と過去の事実にもとづく法則を提示することで、伝えたい意図を理解してもらうわけです。
⑥プラス要素を優先:リスクはどの程度許容できるか、またどうすれば回避できるか、という、次のアクションを意識します。リスク分析は、あくまでも次のアクションを検討するための素材ととらえることで、相手の期待よりも一歩踏み込んだ回答、あるいは相手が予想していなかった視点の話を展開できるようになり、ビジネスを前に進めることができます。

ビジネスリーダーへの思考転換
●相手の提案に対して「できます。ただし……」という表現を意識する
●客観的な事実を並べるだけでなく、そこから導かれる示も一緒に伝える
●リスクはその軽減策と一緒に考え、先のアクションにつなげる