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コラム

自分の母親にもわかる言葉で話せ
ビジネスの専門用語やカタカナ言葉は、同じ知識を共有している者同士であれば、いち早く意図を伝え合い、認識
を深めるのに役立ちますが、クライアントがみな同様に理解してくれるとは限りません。追求するべきなのは表面的なスマートさではなく、誰もがわかりやすい表現です。

ビジネスシーンにて【エンジニアにありがちな会話例】
マネジメント「今、データセンターの移行プロジェクトが部署主導で走っているんだが、ちょっと行き詰まっているようだ。なぜうまく行ってないのか、見てきてくれないか」
エンジニア 「データセンターのリプレースですか。必然と規模が大きくなるので難しいですね」
マネジメント 「最初から手を動かす必要はないので、まずは少しサポートで入って、なんとかまとめてみてよ」
エンジニア「かしこまりました」
(数日後)
マネジメント「あれから何かわかった?軌道修正はできそうかな?」
エンジニア「リードをとっている部署をはじめ、関連部署もターゲットに含め、プロジェクト参画者をランダムに選んでヒアリングしてみました。内容としては、プロジェクトの背景・目的なら、理解しているかという意識調査から始め、不満点について、単なる思い込みなどは一切排除し、実際に起きる事象などをベースになるべくファクトを回答いただくようにしました。最初は答えることにややためらいを感じられておられたようですが、段々といろいろな話をしていただけるようになり、有意義なインプットを得ることができました。ヒアリングも効率良く実施したため、プロジェクトの運営自体にはインパクトをほぼ与えていません」
マネジメント「ありがとう。それで結果はどうだった?」
エンジニア「プロジェクトに対する意識の低さ、参画メンバーのスキルアンマッチ、関連部署間におけるコミュニケーション不足、そもそも選定基準などのドキュメントが十分に整備されていないなど、さまざまな改善点が見つかりました」
マネジメント「それが各メンバーの意見だということであれば良くわかる。私が出ている定例ミーティングでもそのような点は挙がっているし、多少なりとも認識はしているつもりなんだが、それより私が知りたいのは、それぞれの問題の重要性や優先順位なんだ……」
エンジニア「個々の問題の重要性や優先順位も大事ですが、その前にまず、CMM を意識しつつ SDLC全体を見直し、フェーズごとにプロジェクト運用の最適化を検討したほうがよいかと思います。業界のベンチマークも併せて整理しましょう」