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コラム

【まずは失敗を恐れずに小さな挑戦から始める】
最後に、トライアルを実施することを提案しましょう。PoC(Proof of Concept、概念実証)でもかまいません。成功が100%でない以上、小さなスコープでもトライしてみるのです。アウトプット志向のワークブランニングても、調整して再トライしたり、失敗から学んで次に生かすことも可能なのですから。

●多くの成功者は、多くの失敗から学んだ結果、成功にたどり着いています。新興企業やシリコンバレーでは当たり前のように実践されていることにもかかわらず、日系の大手企業ほど、この当たり前をできる人が驚くほど少ないのが、ジャーナリズムなど大企業病を患った企業では、失敗を行えることではない点も理解できます。しかし、長期的に見て失敗をするためにも、一定の失敗から学ぶ術は体得すべきではないでしょうか。

●ゴールから逆算する作業設計
プロセス志向から抜け出し最終的なゴールから逆算すると、つまり「アウトプット志向」になることを説いてきました。この考え方を用いてWBS (Work Breakdown Structure、作業分解図)を設計する際も、まず最初にすべきは「ゴールから逆算して最終アウトプットの合意を得る」ことになります。
例えばあなたがなんらかのシステム要件定義プロジェクトのマネジャーであれば、最初にすべきは要件定義書、つまり最終成果物の形を顧客やユーザーと共有することです。では、どの程度まで最終成果物のイメージを共有するべきでしょう、タイトルだけでしょうか、目次でしょうか、各ページのコンテンツまででしょうか。
アウトプット志向の持ち主は、最終成果物を丸々そのまま、仮説をもとに作成します。「仮脱がすべて正しければ、そのまま納品できる形」と言えばわかりやすいでしょうか、「そこまでやるのか」といった声もあるかと思いますが、例えば各ページのコンテンツまでを文章形式で共有したとして、その詳細な記述方式やフォーマットまでは合意できるでしょうか?そこまで合意できていない状態で作業分解図を設計すると、終盤、つまり成果物が目に見える形になってから「ここはもっとこうしてほしい」「ウチではここはこう書く」といったフィードバックが挙がり、結果、プロジェクトが炎上する可能性が高まります。いくら文章で説明しても、どうしても説明しきれない部分が出てきてしまうのであれば、最初から最終成果物を見せておく必要があるのです。